2018年02月
2018年02月13日
フェイラ・ダ・ラドラで古いアズレージョを買わないで
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蚤の市やアンティークショップで
古いアズレージョを買わないでください
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またアズレージョの盗掘です。
蚤の市やアンティークショップへ売るための古いアズレージョの盗掘は毎日のように行われていると思いますが、今日のニュースで知ったのはリスボンのカフェの組タイルです。
狙われたのは、私も大好きだったレイタリア・アヌンシアダのアズレージョ
1927年創業の牛乳屋さんの建物で、正面には美しい牛の絵のアズレージョが描かれています。
今は普通のカフェ&レストランですが、このアズレージョを眺めていると、牛乳屋さんだった頃のあれこれが想像できて楽しいのです。
これは今回の盗掘の4年くらい前の写真ですが、この時すでに一部剥がされているように見えます。
正面の真ん中の牛のタイル
このかわいらしいタイルがごっそりと剥がされてしまったそうです。
最近はこんな組タイルまで堂々と盗まれるようになってきたのでしょうか。
このニュースを聞いたとき、絶望感で心臓がキュッと縮むような気がしました。
本当に怒りに震えます。
このタイルは、これからどこへ運ばれるのでしょうか。
観光客に人気の、アルファマのフェイラ・ド・ラドラでは、たくさんのアンティークやヴィンテージのアズレージョが売られています。それらのほとんどは建物から勝手に剥がしたものだと言われます。そうとは知らない大勢の観光客は、ポルトガルの思い出にと買ってしまいます。
私はアンティークショップの店頭で、盗掘らしきアズレージョの売買をしているのを見たこともあります。
来歴がはっきりしているとしてアンティークショップで売られている物もありますが、そうした物の中には、家の建て替えのときに古いタイルを剥がして売られた物もあり、売った後にわざわざ同じデザインの新しいタイルに張り替えることもあるそうです。
ポルトガルではアズレージョの盗掘により、町から歴史や景観がどんどん失われています。
特にリスボンでは、町を歩けばタイルを剥がされてむき出しになった土壁を以前より見ることが多くなったと感じます。
長い間人々の目を楽しませてきたものを奪ってはいけないと思います。
買う人がいるから、盗む人も後を絶ちません。
ポルトガルは、もっとアズレージョの保全に取り組んでほしいと思います。
これからポルトガルを訪れる人には、アズレージョがいいなと思ったら、ポルトガルにたくさんある工房を訪れてほしいなと思います。そして絵付けの体験をしたり、1枚でも2枚でもお気に入りを見つけて、旅の思い出にしてほしいなと思います。
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